競争に勝つことに必死で、社内で勝ち上がり、社内に敵がいなくなると、外にそれを求めた。ライバルを見つけ、徹底的に戦い、勝ち続ける事で自分の力を誇示していた。
望んでいたよりずっと高い年収を手に入れて、もう十分な筈なのに、もっともっとと、戦う。利益至上主義に染まってしまい、抜けられなくなる。
課題を解決していくノウハウは失敗から始まっている。当時を思い出しながら書いたが、苦しい時がほとんどだった。
営業活動
営業の新時代
トップセールスになるには?=誰よりも考え行動した。
お客様が話す気になるような、身なりや立ち振る舞いを、君はできているのか?
「クルマを売ろうとせずに、クルマのある生活を売ろうとしていた。」
営業の役割=「あなたがいるから安心して任せる」と言われる事
営業は個の時代に突入する。=品質と営業マン「個人」の信用の勝負になる。
一時的に差別化でき集客できるサービスは、すぐに真似されて流行ってしまう。
ルールが明確化され、品質に差がなくなる。これからはより多くのユーザーに認知され、人気と信頼を勝ち取れるお店や人に注文が集中して行く。
自社のYouTubeやInstagram、TikTok、Xなど多くのSNSで情報を発信している。
現代の若者の多くは、食べログやGoogleマップではなく、SNSから情報を収集している。
後発ベンチャーや中小企業、新人営業マンからすると下剋上の大チャンス。
営業の実践
こっちが売りたい商品を押し付けるのは営業じゃない。営業の役割は「お客様の人生を想像し、充実させる事」
初対面
まずは、最高の挨拶だけ。安心感を与える。初対面は1回だけ、次はない。
初対面で与えたい3つの印象
- 明るく感じが良い。
- 自信がありそうで、安心感。
- プロだろうという雰囲気。
メラビアンの法則
第一印象は3〜5秒で決まる。→表情や声の出し方まで徹底した練習が必要
- 言語情報(話の内容)7%:ポジティブな言葉。共感し頷く。
- 聴覚情報(声)38%:話すテンポを相手に合わせる。名前を適度に呼ぶ。
- 視覚情報(見た目)55%:身だしなみ。笑顔。目を見て話す。姿勢を保ち丁寧な所作。
アイスブレイク
破壊すべき1つ目の壁は「信用の壁」:お客様に信用してもらう事を目的とする。
商品以外の営業力が最も問われる部分 5分程度で「信用の壁」を破壊したい。
- 自信を持って対等に接する。見た目と声の雰囲気も大切。
- 相手のリズムで話したいことを話してもらう。
ミラーリング効果
自分と似た行動を取っている人に好感を抱く事。
テンション・会話のスピードを合わせる。
会話の量:お客様が7割。
共感しまくる。
リフレティング
オウム返しの事。相手の言った事をこちらも繰り返して発言する。
「聞く事」が先行
→「信用の壁」の破壊→「話す事」
外見の特徴から褒めていく
相手の特徴を見て、即座に話題提供する訓練をする。
ノースリーブを着た色黒ゴリマッチョの筋肉を褒めないなんてどうかしてる。
アイスブレイクを制するものは営業を制する。
情報収集
アイスブレイクと、この情報収集はグラデーション。混ざり合っている。
提案の幅を広げ、選択肢を増やす。
ポイントは4つ
- ライバル
- 時期
- 種類
- 予算
差別化
第2の壁「競合の壁」を破壊せよ。
競合(ライバル)についての質問:「以前のお店で、対応に不満はなかったですか?」
自社の強みと弱みを正確に把握 地域最安値、品質が高い、保証、事故時の対応
差別化のポイントは「安心」
値引き勝負が得意なら、最も説得力のある差別化ポイント。
メリットとデメリットを必ず伝える。デメリットよりメリットが大きいと感じてもらう。
他社への悪口は絶対に言わない事。自分たちも負けてないと伝える。
自分たちがどれほど努力しているかを伝えていきたい。
選定
第3の壁「欲望の壁」を破壊せよ:お客様に欲しい!と思わせる事
ユーザーが考えているのは機能や性能じゃない。商品を買ったら「どのように豊になるか」
今の環境にはなくて、新しい環境にでのメリット、この違いを軸に商談する。
「比較」もポイント。誰でも比較する事は大好きだ。何だかんだ言って、価格は最強だ。
お客様が考えてしまう「変数」を減らす。
クロージング
第4の壁は、最後の仕上げ「時期の壁」だ。
ここに来るまでに欠かせないこと2つ
- クロージングまでに違和感を全て取り除く
- 「お客様が選んだ」状況が最重要。
客としては、一旦家に持ち帰ってじっくり悩みたい
→その場で買いたくなる理由を演出
- 「希少性の原理」「損失回避の法則」
- 見積もりの内容 端数をわざと使う。104万円→100万円「上司に確認してきます」
- 試乗してもらう。
人は自分の為に行動するより、人の為に何かをする方が幸せになるようにできている。
店舗マネジメント
「マネジメントの父」ドラッカー
マネジメントとは、組織に成果を上げさせるための、道具、機能、期間。
=利益を出す為の「手段」 キーワードはあくまで「利益」だ。
マネジメントによって組織のやる気を引き出し、それを継続させる方法が分かれば、再現性がある。
「やる気」の出る目標設定
仕事自体が生産的でやりがいがある。
チャレンジする価値のあるゴール設定が必要
上から押し付けられた目標ではなく、全員で「やれる気がする」が大切。
「ボトルネック(問題となる要因)」を明確に。「ボトルネック」は次々と現れる。
自分の成果についてフィードバック(正当な評価)がある。
フィードバックを続ける事で、ゴールまでのやる気を継続させ続ける。
人は誰かに期待され、貢献していると感じた時に最もやる気が湧いてくる。
問題が出ればその場で原因を取り除くように努め、毎日トライ&エラーを繰り返す。
継続的に成長できる環境である。
管理するのではなく、マネジメントでやる気を引き出し、自発的に目標を持たせる。
「苦労の先にある成長」を常にイメージさせ続けることが重要。
成長を実感できるのは、何より楽しいいから。結果が出れば自信を取り戻す。
現場のやる気を引き出す最も重要なこと=リーダーの圧倒的な熱量
リーダーが本気でやれると思っているから、部下がやれないと思うことをやめてしまう。
- リーダーが、一人でもやるという「覚悟」
- 絶対できるという「自信」
- 自分が先頭に立つ「行動力」
部下のやる気スイッチは、頑張る上司の背中にある。
持てる力を全て注いでも、プライベートを全て捨てて仕事にコミットしたとしても、努力が報われないこともある。自分一人で何とかしようとしない。大切なのは失敗を経験に変えて成功の糧にすることだ。
職員をやる気にさせて楽しいだけで、運営がうまくいく筈がない。組織が大きくなるほどマネジメントの威力を発揮する。
問題の本質(ボトルネック)を正しく捉えて、取り掛かるべき課題を洗い出し、正しい順序で改善していく。「やる気」の土台の上に戦略や戦術を乗せる。
店長の3つの役割
商品管理→商談数を増やす。
徹底的にライバル調査と対策を行う。客のふりして潜入し、店の状況を聞き出す。
ランチェスター戦略:弱者の戦略
チラシ戦略 相手のチラシを分析し、全て少し良い条件で掲載する。
相手の戦略を徹底的にパクる。
商談管理→成約率を上げる。
- ロープレ等、商談力の強化:個人の商談レベルを引き上げる。
- 商談中のオペレーション:最安値保証等
- 商談後の追客:音信不通にせず、再商談の機会を増やす。
売掛管理→回転率を高める。
問題があれば、その日のうちに話し合って改善する。
毎日、やることを決めて1日の振り返りでチェックしていく。
中野勇作
1982年3月香川県さぬき市生まれ。
16歳で高校を中退し土木作業員へ。2008年10月ビッグモーターに入社。2017年5月に退職し、同月、BUDDICAを設立。2018年4月に法人化し代表取締役に就任。
最大手業販サイト、オートサーバーで「5ツ星認定」を受け、21年度「販売台数ナンバー1」(全国会員7万社中)に。四国における販売台数において、2021年度 NO1。※東京商工リサーチ調べ
香川の3店舗に加え、兵庫県、岡山県、千葉県、福岡県に出店中。
9月には初のフランチャイズ3店舗オープン予定。
現在、クルマの通販を専門とする「バディカ・ダイレクト」のローンチ準備中